
狩野探幽(1602〜1674)筆 紙本墨画淡彩 一幅
承応4年(1655年)5月奉納 縦124×52.2cm
本図はいかにも探幽らしい余白を生かした淡白で繊細な画風を示す。根元をあらわさない竹・菊・薄・萩が立花のように描かれ、その左右に雀が二羽合い向かいながら飛ぶ。
画面左下部に「寄進 高岡瑞龍院 小松中納言利常公」の墨書と、「狩野法眼探幽斎筆」の落款、朱文瓢印「守信」と朱文円廓方印「法眼探幽」の印章がある。箱は二重箱である。寄進にあわせて利常が探幽に製作を依頼したみられており、探幽が発注者を作品に記した貴重な作例である。なお明和8年(1771)に著された「高岡町圖之辨」(「高岡歴料」下所収)によれば、正保3年(1641)、利長の御廟石壇の板石に蓮華を掘り上げたが俗に探幽の下絵に拠るという。この蓮華の板石は現存している。