
沢庵宗彭筆 一幅
正保二年(1645)奉納 縦139.1×横30.1cm
了了了時無了実。
沢庵埜老染事(宗彭)(沢庵)
了了了の時、了実無し。
沢庵埜老、事を楽しむ(宗彭)(沢庵)
沢庵宗彭(暮翁 1573〜1645)の紙本墨書の一行書。宗彭は但馬(兵庫県)出石の人で、一凍紹滴(明堂古鏡禅師 1539〜1612)の法を嗣いで大徳寺第一五三世に就いている。紫衣事件で出羽(山形県)上山に配流されたが、後に許されて三大将軍家光(1604〜1651)の帰依で武蔵(東京都)品川の万松山東海寺の開山となっている「沢庵和尚全集」があり伝に「沢庵和尚行状」その他が存ずる。
了は了悟の意味、了了了とは明瞭なる悟りのありようのこと。了実は了日の誤り。了日であれば、けりのつく日(了期)のこととなるが、いまは了実を悟りの実体ととらえておきたい。徹底した悟りのありようにおいてはこれこそ悟りであるという跡形すら残してないことをいう。